天井高ってなんだろう?
貸事務所、貸店舗の天井高についてのまとめ
貸事務所・貸店舗を探すとき、皆さんは募集図面やウェブページをみて、物件選定をすると思います。
物件を決める時のポイントはたくさんありますが、今回はその中のひとつ、「天井高」についてまとめてみました。
そもそも天井とは
天井とは、部屋など建物内部の上部にある面のことです。
建物の構造によって天井にもいろいろな種類がありますが、そもそも天井はなんのためにあるのでしょうか。
天井の裏側には上階やその部屋の電気関係、空調関係など、様々な配管が通っていて、それらを隠すために板が張られています。
また、天井があることで、室内の温度を保ったり、部屋を明るく見せたりする効果があります。
貸事務所の天井高
現在貸事務所の天井高は、だいたいが約2500mmほどとなっています。
一般住宅の天井高のだいたいが2400mmなので、天井がそれより高いオフィス仕様の部屋は、家より広く見える感じがしますね。
私たちが毎日仕事をしている横浜営業所の天井高も2550mmです。
この天井高、募集図面に記載されていない場合があるのですが、結構重要なんですよ!
天井高が低いと困ること
天井高が低いとどんなデメリットがあるのでしょうか。
◇狭く感じる
天井高が低いことで感じることとして、《部屋が狭く見える》という心理的なデメリットがあります。
天井高が低いと圧迫感が生じ、隣にいる人が近く感じたり、声が跳ね返ってくる為、他人の声が気になったりするようです。
これでは大人数でデスクワークをするには不向きですよね。
◇温度調節が難しい
オフィスではパソコンやコピー機など、さまざまなOA機器を使用しますよね!
意外にもその機器からでる熱によって、オフィスの温度があがります。
また、天井が低いことで空調設備との距離も近くなりますから、温度調節が難しいことも挙げられます。
冬場、エアコンに近い人は暑く、窓側の人はいつも寒い思いをする・・・なんてオフィスも実際にありました。
◇地震対策ができない
オフィスとして利用する際、キャビネットやロッカーなどを設置しますよね?
地震が頻発するようになった近年では、それらを突っ張り棒などで転倒を防ぐなど、地震対策をしている企業も多いのではないのでしょうか。
その際、天井高が低すぎて突っ張り対策ができないなどの欠点が考えられます。
天井高が高いと困ること
では逆に天井高が高すぎるとどんなデメリットがあるのでしょうか。
◇なんだか落ち着かない
天井高が高いと、心理的に部屋が広く感じます。
しかしその分、相手との距離が遠く感じたり、孤立感を抱いたりします。
来客に応対するためのスペースが落ち着かない場所となってしまってはもったいないですよね。
◇冷暖房設備が効きづらい
部屋の床面積は同じでも、天井高が高いと部屋全体の広さは変わってきます。
また、天井高を生かして窓が大きくとられていると、それだけ外気の影響を受けやすくなります。
◇メンテナンスが大変
メンテナンスが共益費に含まれていて、ビル全体で実施される場合はいいのですが、借主自身で行わなければならない場合、天井高が高いことで手間や費用がかかります。
たとえば照明や空調設備は天井高が高ければ高い位置に設置されるので、作業に一苦労。
また、窓なども高く設置されている場合は掃除が大変だったり、カーテンやブラインドなどのサイズも規制サイズとはいきません。
おしゃれな構造の場合はメンテナンスを誰が行うのかの確認も大事ですね!
デメリットから考える天井高のメリット
ここまで天井高についてデメリットだけを挙げてきましたが、ヒントはありましたか?
当たり前ですが、デメリットの逆がメリットとして考えられます。
天井高が低いと相手との距離が縮まり親近感がわくので、人と人をつなげるにはもってこいです。
また、天井高が高いと開放感があって、新しいことを考え、生み出すには最適な場所となるでしょう。
天井を抜く
天井高を高くするために天井を抜く、なんて考え方もあります。
カフェなどでは天井を抜いて、配管などをデザインの一部としているところもありますよね。
見た目はとてもかっこいいのですが、以下のようなデメリットもあります。
- 貸主の了承が必要
- アスベストの危険性
- 工事費がかかる
- 退去の際に原状回復しなければならない可能性がある
- エアコン等の音が大きく感じる
もともとスケルトンの状態であればあまり大変ではありませんが、事務所仕様になっている場合はなかなか現実的ではありませんね。
用途に合った天井高を考えよう
最初にも述べましたが、だいたいの貸事務所の天井高は2500mm前後です。
通常のオフィスとして利用するには最適な高さと言えるでしょう。
OAフロアに変更したり、小上がりを作ったりと、事務所スペースをどう使うかによって、必要な天井高はさまざまです。
まずはどんな事務所、どんな店舗にしたいのかをしっかり考えて、最適な天井高を考えてみてください。